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ガンバレ! 洞爺!編 |
平成13年9月15日(土曜日) くもり |
今日は2000年3月に噴火した有珠山の噴火口見物を目的に出発です。6時に旭川を出て一路、高速で南下。旭川〜札幌間は、相変わらず すいてますね〜(笑)札幌から千歳ICあたりまでは、いつ通っても札幌以北よりなんとなく混んでいます。空港まで利用する人が多いからなのかな? 本当なら伊達ICまで行くところなんだろうけど、今度寄ってみたい!と思っていた場所を思いだして、急遽 白老ICにて下車。 |
白老からは道道86号線で大滝方面へ向かいます。「白老牛」で有名なだけあってこの道の左右には「黒牛」の牧場が広がる牧場地帯です。まだ朝早かったせいもあるとは思いますが、交通量はあまりなかったですね。しばらく進むと「四季彩街道」という案内板が・・・。この道にはそんな素敵な通称名があったんですね♪ ※余談ですが、この道・・・まだ新しいんですね〜。うちのDVDナビは3年前に買った物なので、おそらくナビソフトのマップデータは5年くらい前のものだと思うのですが、この道はまだ入っていなかったです(笑) そのうちに、電柱が茶色い物しかなくなりました。たしか国立公園内の電柱は、景観を損なうのを避けるために茶色のものか、木製のものしか認められていないという話なので・・・ってことは国立公園に入ったのかな?BINGO!!ほどなくして「支笏洞爺国立公園です」という案内板がありました。 そのまま走っていくと、だんだん見晴らしが良くなってきました♪右手には白老岳の茶色い山肌が見られ、道なりに流れる川は澄んでいて、とっても綺麗!白老第1桟道橋を過ぎ、森のトンネルを超えると、小さな滝も途中、左右に何カ所かあります。ここからはしばらく大小様々の橋が続く、上りルートになります!白滝友情橋、白滝交流橋、夢未橋、友遊橋、想い出橋、水流橋など・・・ネーミングもなかなか面白く、それぞれの橋の手前にはその橋の名前命名に関する由来の書かれた説明案内板もありました♪ それにしても、この道から見られる樹海の迫力のあることと言えば、素晴らしいです!今の時点でほんの〜り、かすかに色づきはじめた木々が綺麗なので、紅葉の最盛期にはかなり目の保養になることは間違いないと思います!ぜひ「秋のオススメルート」として紹介したいですね!! 少しうねうねした峠道を走っていくと、徐々に高くなっていきます。かなり高くまで上ってきてますね!だって〜、雲が下に見えますよ!!すごい、すご〜〜いっ!!これで晴れていたら文句ないんだけど、やっぱりまだ何となく曇ったままの空が、うらめしい!(泣) ほぼ頂上?あたりまで来ると、なんとなく晴れ果てた印象を受ける眺めになりました。九州で行った「えびの高原」あたりに似ているような感じですね。そのまま進んでいくとまだ一部工事中で細く、ダートな道が少しだけあります。その先には紅葉の名所として有名な大滝村の三階滝公園の駐車場のところにでてきました。 |
大滝村三階滝公園内の池 | |
この公園はけっこう好きで、もう過去に何度も来ています。物産販売のテントや、大滝村名物のきのこ料理を味わえるレストハウス、陶器販売のお店などもあります。昔はそれほど混んでいなかったのですが、最近はかなり人気があるようで、この日もまだ早いというのに観光バスが数台来てました。紅葉の時期には駐車場になかなか停められないくらい、かなり混雑します。この池にはニジマスがいて、つりぼりとして楽しめるようです。うじょうじょ泳いでいました。 | |
奥には「トーテムポールの丘」と書かれた看板がありました。上には行きませんでしたが、ちらっと見えるのがわかりますか? | |
リンク:三階滝の紅葉(1999年度撮影のもの) |
三階滝公園から数キロほど進むと、有名な北湯沢温泉があります。「白絹の床」は、まるで大理石のように白褐色に光り輝いた川の底が、とても見事です。写真を撮ったんだけど、失敗したので今回はないですm(__)m。 | |
で、私が今日寄ってみたかったところ?というのは・・・? | |
「足湯と河石のプロムナード(湯元名水亭前)
2001年の4月にできたばかり。幅1メートル全長32メートルで吹き出し口から約40度のお湯が流れ、下に行くほどぬるいという・・・。歩道には、足の裏を刺激する健康石が敷き詰められているそうで、気持ちよさそう♪ ぜひここを歩いてみたいと思ったんだけど・・・・ |
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こないだの台風の時の大雨で、何と!通行止めになっていました。川沿いにあるということで、遠目で見てもかなり水位が高くなっているのはわかるので、仕方がないですね。今日は諦め、いつかの機会にでも(笑) |
道の駅そうべつサムズ |
ぶどうやもも、りんごなどの果物狩りができる農家が立ち並ぶ「フルーツ街道?」を進み、洞爺湖方面へ。道の駅でちょっと変わったぶどうを買ったよ♪試食したらとっても甘かったから、ついね(笑)マスカットも買っちゃった〜(^^)v |
有珠山だ! | |
いよいよ有珠山が見えてきました!遠くから見たら、噴煙と雲が一体になっていて、どこが境目なのか、よくわからないくらいです!まだまだこんなに迫力があるんですね〜。実は噴火直後の2000年5月に函館へ行く途中にこのあたりは通ったのですが、ものものしい警戒態勢で、道路毎に見張りの人が立っていて、すごかったのを今でもはっきりと覚えています。 |
以前より綺麗に感じる洞爺湖 |
洞爺湖が見えてきました。前回行ったのが、1999年の10月(噴火前)ですから、実に2年ぶりの訪問です。お天気はイマイチなのですが、前に見たときよりも湖面がとても澄んでいるような印象を受けました。気のせいなのでしょうか。それとも噴火の影響で何か変化があったのだろうか・・・? |
有珠山噴火の爪痕 |
火山科学館のそばにあった駐車場に車を停めて、「金比羅山遊歩道(※上記マップの赤いラインのあたり)」と書かれた道を歩きます・・・。このあたりは、何だかすさまじいです。ぱっと見て、とっても もの悲しい気分になり、いつもは撮りまくりのデジカメも今日だけは写す気になれません。ここでは速攻でカバンにしまってしまいました・・・。 あまりにもひどい状況だったので、被災者の皆さんのお気持ちを考えると、それをHP上で公開するのは、気が咎める気がしたのです。画がなくて、ご覧の皆さんには、いまいち伝わりにくく、もの足りなくも感じるかと思いますが、どうかご了承下さい。 |
金比羅山遊歩道 |
この遊歩道のすぐそばには、私が以前来たときに給油したガソリンスタンドもありました。道路が遮断され、もちろんスタンドは閉鎖したまま・・・。あの時はあんなに活気があったこの道も、今はまるで「廃墟」のような淋しげな雰囲気です。 川があったのですが、これも ものすごいです。まさに泥の色・・・。澄んでいたであろう水の面影は全くありません。すぐ左手には壊れてペシャンコに潰れてしまった建物があります。ドアも崩壊してしまっていて、中が丸見えなのですが、シャンデリアや中の家具もそのままあって、ただぐしゃん、となってしまっているのです・・・。 |
すざまじい噴火の痕跡 |
ふと奥の方の山を見ると、赤茶けた部分と、緑の部分があります。赤茶けたところはおそらく噴火の熱によって焼きただれたのでしょう・・・。くっきりと分かれている木々の色の境目が、噴火のすごさを物語っています。 右手には学校がありました。壁にかかっている時計の針は止まったまま・・・。グランドは雑草が生え、プールにもまるで農業試験場のように、長い草がぽつぽつと生えているのです。ここにかつては、元気に遊ぶ子供達が居たのか!?と思うと本当に悲しくなります・・・。 |
復帰への道のり・・・ |
道路沿いには泥流を防ぐ土嚢が延々と置いてあります。すぐ横に生えている松の木・・・これも、赤くこげたような箇所が点々と見られます・・・。ふと目線を下にすると、足元には噴火にも負けず元気に新芽が生えていました。たかが雑草なんだけど・・・これを見ると、何だか少しだけ安心しますね。こうやって少しずつ、すこーーしずつ、以前のような活気ある「洞爺湖」の日常に戻っていくのでしょうか・・・?いや、ぜひそうなって欲しいものです。 そのまま歩いていくと行き止まり(※赤いラインの右にある緑色のあたり)でした。オジサンが立っていて、周辺マップをくれました。私たちもそうだったのですが、この遊歩道から「西山火口」のところまで歩いて行けると思っている人が多いそうです。ここから車で数分のところまで上っていくと、火口を間近で見られるところがあるのだそうです。「車がいっぱい停まってるから、すぐにわかるよ〜」と教わり、車を停めた場所まで戻って、今度はそちらへ向かいます・・・。 |
洞爺湖が綺麗に見える道 |
一旦湖畔沿いの道を洞爺村方面へ向かい、地図にある火口への入り口へ入ります。けっこう急な道で、途中からは洞爺湖が綺麗に見えました。この道は初めて通りますね。こんなに綺麗に洞爺湖が見られる道があったんですね・・。地図の場所あたりまでやってくると、言われた通り、多くの車や観光バスが停まっている場所があります。ここがそのようですね。 |
散策路へ行く途中・・・ | |
駐車場のそばから散策路の入り口付近まで数分、歩くのですが、途中にはプレハブや屋台の売店がたくさんあって、アイス、とうきび、焼き鳥、焼きイカ、牛乳etc・・・。ちょっとしたお祭りみたいですね。噴火石?なんかも売られていました。噴煙で作ったゆでたまご(2個で100円)を買って食べました。 | |
ミニホースも居ました。しおれた人参を1/4にカットしたものを100円で売っていたので、高いなぁ〜と思いつつも、買って食べさせてあげました♪ |
噴火でできた くぼみ池で泳ぐカモ | ||
奥にある建物も半分が水没しています。電柱が半分くらいの長さに見える・・・。ということはこの池、10メートル以上あるのですね。まんなかにカモが泳いでいるのがわかりますか?(※池は地図の右上にある左側の丸のあたりにあります) |
受付 | |
まず、受付を済ませます。名前と人数を記入し、番号札を渡されます。時間を言われ(10:45)それも書きます。帰るときに、預かった番号札を返却します。
まず歩いていくと、アスファルトの道路全体がナナメになっていて非常に歩きにくいです。何となく、体まで斜めになったような気がします。 登別の伊達時代村内にあった「からくり忍者屋敷?」を何となく思い出しました・・・。 |
西山散策路 | ||
散策路を歩いて上ります。途中に数名の観光ボランティアの方がいて、今回の噴火の様子や現況などを説明してもらえます。この時は2名の方がいらっしゃいましたので、途中足を止めて、お話を聞かせてもらいました。 | ||
一人目の方のお話・・・。
今回の噴火は、規模としてはかなり小さかった。激しい炎を見なかったし、泥流被害もそれほどなかったので、前回の大噴火を経験している われわれからすれば、「噴火」ではなく「噴煙」だったと思えるのです。ただ、高速道路やJR、国道などの生活道路等が寸断されてしまったために、観光客や地元の人間の足に大きな影響を生活に及ぼす事になってしまった・・・。そういう意味で、とても大変だったのです。 |
もくもくと立ちこめる噴煙・・・ | |
噴火口まで到着しました。このあたりまで歩いてくると、何となく空気が悪く、焦げたような?異臭が漂っています。「体の弱い方や、ぜんそく持ちの方は、早めに下山して下さい」というような注意書きがありました。 |
噴火の前兆?! | |
噴火口のそばには、土砂に埋まった重機が見えました。これに関する説明を観光ボランティアの方がしてくれました。 | |
2人目の方のお話・・・。
あの重機は、噴火の数日前に「水道の調子がおかしい」という人からの連絡で様子を見に来て、確認のために作業をしていたものです。どうやらそのトラブルは噴火の前兆だったのでしょうね。作業中に、「噴火警報」が発令したため、数百万はする高額な重機を置き、その場から逃げたのです。命には代えられないですから・・・。 |
噴火のあとに出来る穴 | |
噴火が起きた後は、毎回、あのような穴ができるそうです。雨水がたまり、池のような感じになっています。 |
雪と噴火の関係 | |
噴火のあったのが3月31日・・・。まだまだ北海道では雪が残っている時期です。今回の噴火では思ったほど地面がでこぼこにはならなかったのですが、これは地面に覆われている雪よりも、噴石の方が重いので、雪を通り抜けて下まで行ったからだそうです。 |
★ 感想 ★ |
あの噴火から1年半・・・。ちょうど噴火の半年前に洞爺湖温泉へ泊まりがけで遊びに行ったばかりだったので、見てきたのどかな洞爺湖、そして観光地としての有珠山・・・。それらと噴火のニュースで見る映像とのギャップがあまりにもすごかったのを今でも鮮明に覚えています。今回、噴火の影響で多大な被害を受けはしましたが、地元の皆さんがハツラツとして元気に頑張っている姿に何となく勇気づけられました。本当はこちらが応援すべき立場なのにね・・・。活火山である「有珠山」を抱える観光都市においては、いかなる状況であっても、前向きにやっていかなければならないのだろうな・・・。と感じました。これからも、もっともっと活気づいて、頑張っていってほしいです。 |